四大監査法人(BIG4)への転職・就職
公開日:2017/01/30 | 最終更新日:2017/01/30
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4大監査法人への就職や転職者が採用の内定を受けるためにどのように行動するべきか、4大監査法人の特徴、採用広告とスケジュール動向を比較しながら、検討してみましょう。
大監査法人の特徴
4大監査法人であるあずさ監査法人、あらた監査法人、新日本監査法人、トーマツ監査法人の特徴について、確認してみます。
あずさ監査法人は、1969年7月に朝日会計会社として、設立されました。2003年4月にKPMGのメンバーとして正式加入します。2010年7月に有限責任 あずさ監査法人という現在の組織に変更されます。資本金30億円で、スタッフ数は5,638名です。
あずさ監査法人には人材を大切にするという風土が根付いています。以下、理事長のメッセージです。
KPMGジャパンの目指している姿は、“The Clear Choice”。
選ばれる存在となるためには「高い信頼」と「品質の充実」が不可欠であり、この「高い信頼」と「品質の充実」の根幹をなすものは「人財の品質=人財の育成」です。つまり、監査法人にとっての財産は「人」そのものだといえます。多様な経験を積みバランス感覚あふれた問題解決能力を有する会計士が、確かな判断を続けることこそが、「高い信頼」を醸成していく唯一の方法です。私たちあずさ監査法人は多様なフィールド、多様な働き方を認め合い尊重しあう風土の中選ばれる存在となる会計士を育成しています。
引用元:http://www.recruit.azsa.or.jp/outline-01.html
あらた監査法人は、2006年6月にPWCのメンバーとして設立されました。2015年7月にPWCあらた監査法人に組織変更されました。資本金10億円で、スタッフ数は2,550名です。
あらた監査法人は高いスキルと顧客信頼度を高めるという姿勢を貫いています。以下、代表執行役のメッセージです。
私たちは、クライアントニーズに適時適切に対応する能力を有する「信頼されるビジネス・アドバイザー」となり、クライアントやステークホルダーの期待をも超える企業価値創造に貢献することも目指しています。当法人は、厳格な監査の基盤となる人材が目指すべき姿を“PwCProfessional”というフレームワークにまとめました。具体的には、品質を担保する高い専門能力を礎とし、深度のある業務を遂行するために必要なビジネスに関する洞察力、グローバル対応力、対人関係構築力、そしてこれらを価値に結実させるリーダーシップという5つの観点を備えたプロフェッショナルを育成しています。
引用元:http://www.pwc.com/jp/ja/assurance/corporate/ceo.html
新日本監査法人は、1967年1月に設立された大田哲三事務所と1969年12月に設立された昭和事務所が1985年10月に大田昭和監査法人として合併したのが前身です。そして、2008年7月に新日本有限責任会社に組織変更されました。資本金9億6,400万円で、スタッフ数は6,166名です。
新日本監査法人は東芝をクライアントとし、平成27年の東芝事件が記憶に新しいところです。業務改善に力を入れています。以下、理事長のメッセージです。
弊法人は、平成27年12月22日に株式会社東芝の財務書類に対する虚偽証明および弊法人の運営に関連して業務改善命令(金総第8774号)を受けたことに伴い、平成28年1月29日付にて金融庁に業務改善計画を提出いたしました。
関係者の皆様には多大なるご心配、ご迷惑をお掛けいたしましたこと、深くお詫び申し上げます。
私たちは、監査法人に求められる原点に立ち返るべく、社員と職員が共に力を合わせ、業務改善計画に掲げた3つの改革の柱である「透明性が確保されたガバナンス」、「現場に密着した監査品質管理」、「監査品質重視の組織風土の醸成」のそれぞれにつき全力で取り組んでまいります。
引用元:http://www.shinnihon.or.jp/about-us/message-from-ceo/index.html
トーマツ監査法人は1968年5月に等松・青木監査法人として、設立されました。その後、合併を繰り返し、2009年 7月に有限責任監査法人トーマツに組織変更されました。
資本金9億100万円で、スタッフ数は6,631名です。
トーマツ監査法人では、スタッフの働く環境の改善に力を入れています。
多様な人材・価値観・働き方を支える人事施策として、以下の施策を掲げています。
1. 在宅勤務制度の導入
在宅での勤務の必要性がすでに高いと認識される「フレキシブル・ワーキング・プログラム(FWP)」を利用している職員を対象とし、在宅勤務制度の選択を可能としました。FWPとは、家族の育児、看護や介護に携わり、仕事と家庭のバランスを保ちながらキャリアアップを目指す職員が利用する制度です。
2. 複線型キャリアパス(ACP:Alternative Career Path)制度の拡充
育児・介護に限らず、働き方や価値観も多様化する中、プロフェッショナルとして働きながらプライベートの時間を確保したいという職員は、今後も増加傾向となる可能性が高いと考えています。そこで、時間外勤務や休日等における勤務をせずに安定的な働き方を目指す職員を対象とした「複線型キャリアパス(ACP)制度」を拡充しました。
引用元:https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/about-deloitte/articles/news-releases/nr20161107.html
4大監査法人の規模は資本金では、あずさ監査法人が飛び抜けており、他の3法人は同等となっています。スタッフ数はあずさ監査法人、新日本監査法人、トーマツ監査法人の3法人は同等で、あらた監査法人は3法人の半分の規模となっています。それぞれの監査法人で特徴が異なりますが、特に新日本監査法人は東芝事件以来、業務改善に力を入れ、対外的な信頼回復に努めているのが分かります。そして、トーマツ監査法人は在宅勤務制度を取り入れるなどスタッフを大切に扱う姿勢が見てとれます。
4大監査法人の採用情報
4大監査法人が実施している採用情報の状況を確認してみます。
あずさ監査法人では2016年11月14日から11月19日の期間で東京事務所にて、法人説明会および専門分野別説明会を実施します。
あらた監査法人では、2016年11月15日、16日に東京事務所にて法人説明会や座談会
を実施します。
新日本監査法人では、2016年11月14日から11月19日の期間で東京事務所にてEY Japan Autumn Conference(富国生命ビル14階)を実施します。
トーマツ監査法人では、東京事業部(監査)出身で異動を経験した職員のパネルディスカッション、東証一部上場クライアント担当メンバーとのブースセッション(社員・職員とのフリートーク)を2016年11月17日から19日に実施します。
いずれの監査法人も3日から4日の期間で同時期に説明会を実施します。選考会の前に求人の希望者に他の監査法人との比較をさせようとしているのが分かります。お互いの監査法人が競争意識を持ち、スタッフを採用としています。求職者は出来る限り、この説明会に参加し、スタッフとの会話で各監査法人の風土と働いている人の雰囲気をイメージして監査法人の選別をしたいところです。
4つの監査法人ともに、定期採用の選考は説明会の後、実施されて、11月末日には内定通知を出す流れとなっています。
また、あらた監査法人では、以下の条件で短答式の合格者に対して監査補助者の募集も行っています。
(業務内容)
•実査、立会、確認、証憑突合、帳簿突合、計算突合の補助業務
•内部統制手続(質問、閲覧、再実施手続)の補助業務
•会計データの収集、入力、エクセル化等の作業
•確認状の回収業務、PDF化等の作業
•資料のコピー、PDF化等の作業
•情報(業界情報や会計情報等)の収集および取りまとめ作業
•監査の引き継ぎ業務
•有報の開示チェック
(登録資格)
平成27年度、28年度短答式合格者(実務経験問わず)
まとめ
4大監査法人それぞれが違う特徴を持ち、しかしながら、お互いを意識して、スタッフの採用を行っています。新卒で定期採用であれば、監査業務を行うことになるので、監査法人で顕著な違いはないでしょう。ただし、キャリアを長年積んでいくことを考えれば、自分の相性にマッチした監査法人を選別したいところです。
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