SACTサムライマガジン
税理士英語

英語力を活かした税理士の仕事について

2020年7月15日
samurai12

公開日:2016/09/26 | 最終更新日:2020/07/15

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最近、海外の会社との取引を活発にし、海外に子会社を設立している日本の企業が増えてきています。また、海外の企業が日本に子会社を設立する事も増えている状況です。このような状況で、現在、税理士法人や監査法人に勤務している税理士や会計士のかたで、現在あるいはこれから身につけようとしている英語力を生かして、転職を検討しようとしている方は多いかと思います。税理士や会計士の士業のかたが英語力を生かせる仕事と必要なスキルについて、確認してみましょう。

国際税務という仕事と需要先

税理士 国際税務

日本国内でのみ取引を行っている企業では、日本国内での法人税申告書が作成できれば、何ら問題がありません。しかし、最近では日本の企業は海外の企業において、商品の売買だけではなく、買収や合併などの投資活動を活発に行う企業が増えてきています。例えば海外にある子会社と取引を行う場合に、日本の税制上の取り扱いをどうするかを海外の子会社に対して説明する必要があります。この場合、日本の税制を熟知した税理士が英語で説明することで説得力が増します。

日本の税制は複雑であり、海外の人にとっては理解が難しいものです。また、日本の法人税率は海外と比較しても高いです。そのために海外で会社を設立して、法人税をいかに低く抑えるかに躍起になっている会社もあります。したがって、外国の税制も意識しつつ、日本の税制を理解している税理士が必要となります。日本は人口減少の国であり、国内でのビジネス展開だけでは生き残ってはいけません。海外に取引先を求めて生き、製造業では、アジアの国に工場を作り、生産活動を行うことは当然のこととなっています。また、外国企業とも競わなければならず、国際的なシェア争いに勝つには、海外の企業を買収していく会社も増えています。

そして、特に欧米の多国籍企業では税金の負担を減らすことを重視しています。欧米では 株主の発言が強く、企業に対して、配当の金額を増やすことを強く求めてきます。そのため、 税金の負担を減らして、利益を最大化することが企業に求められてきます。よって、欧米の企業では税務専門の部署が会社に存在します。日本では、税金の負担を減らして、利益を増やし、配当を株主に多く還元するという習慣があまりないです。しかし、今後は多国籍企業と肩を並べるためにも、税負担を減らして、利益を増やす対策を積極的に行う必要があります。

こういった国際競争力を求められる企業が増えている一方で、英語力を持った税理士は現状では少ないです。よって、英語力のある税理士は希少価値があり、重宝されるはずです。 では、この英語力のある税理士の転職先は具体的には、どのような会社になるのでしょうか。 まずは、ビック4と呼ばれるPWC、EY、KPMG、トーマツの4つの税理士法人です。 また、ビック4でなくても外資系の企業を顧客に持つ税理士法人でも需要はあります。 そして、民間の企業でも、海外に多くの子会社を持つ企業や外資系企業で日本に子会社を持つ企業でも英語力のある税理士は必要とされるでしょう。

求人例

国際的な税務に関わる求人を行っている、ある民間企業の求人例を確認してみます。

【業務内容】
移転価格対応
タックスヘイブン税制対策等、国際税務課題に対する解決策の立案や実行、国内外税務申告業務

【企業の特徴】
世界各国に直営の営業拠点を設立しており、欧米、アジア、南米等の各国で活発に海外生産をしています。

【求める人物像】
世界各国に事業展開する同社グループにおいて、重要な課題である国際税務等に対して、対処いただける方を求めています。

【下記の要件を満たす方】
経理の実務経験(国際税務の経験必須)税理士法人等における移転価格/国際税務業務の経験、日商簿記2級以上の会計知識

【活かせる経験】
TOEIC750以上レベルの英語力や海外駐在の経験
業務の中心となるのは、国際税務であり、移転価格税制やタックスヘイブン対策になります。 企業の特徴としては世界各国に子会社や営業所、工場を持っていることが挙げられます。 対象は、国際税務の仕事の経験があり、会計の知識があり、TOEICの点数が高得点であることが条件となっています。また、給与の条件は700万円から1,000万円となっています。

タックスヘイブン対策

前述した求人では国際税務の他にタックスヘイブン対策という業務が記載されています。そこで、タックスヘイブン対策の内容について、確認してみましょう。 まず、タックスヘイブン対策税制(外国子会社合算税制)とは、内国法人等が事業上の合理性がないにもかかわらず、租税負担の軽い国や地域に所在する子会社等を通じて事業を行うことにより租税回避を図る行為を規制するための制度です。 一定の軽課税国に所在する外国子会社等が「特定外国子会社等」に該当する場合は、原則としてその所得は、当該子会社会社等の一定の持分を有する内国法人(および居住者)の所得に合算して課税が行われます タックスヘイブン対策税制は、2009年度税制改正による国外配当益金不算入制度の導入を受けて、2010年度の税制改正により抜本的な制度の見直しが行われたものです。 近年のアジア諸国等における法人税率の引き下げや、日系企業の急激な海外展開とも相まって、タックスヘイブン対策税制の適用に係る税務調査が厳格化する傾向にあります。

引用元:http://www.pwc.com/jp/ja/tax/services/international-tax/tax-haven.html

タックスヘイブンは脱税しているのではないかという悪いイメージがありますが、タックスヘイブンを利用して節税をするのは違法ではありません。 なぜ、このタックスヘイブン対策税制ができたかというと、多くの企業が、タックスヘイブンを利用する国に入るはずの税収が減少してしまうからです。そこで、国際的な租税回避の防止を図るため1960年代に、米国でタックスヘイブン対策税制が開始されました。それをきっかけに、日本でも1978年からタックスヘイブン対策税制が導入されました。 タックスヘイブン対策を利用して税負担を軽くしていくことは大事なことですが、行き過ぎた対策は国税庁の厳しい監視にさらされることになります。

国際税務に必要なスキルと資格

国際税務において必要となる言語は英語です。前述したようにTOEICの点数が求められていますが、メールや基本的な取引文書の読み書きができれば問題ないでしょう。 どうしても難しい表現を伝えたいような場合は、英語のスペシャリストである翻訳者に依頼を検討してもよいでしょう。 また、国際的な会計の資格として米国公認会計士という資格がありますが、国際税務の業務においては、必ずしも必要ではないでしょう。ただし、最近ではIFRSという国際会計基準を採用している会社が増えはじめています。よって、最低限でも英文経理の知識は必要であり、国際会計検定などの学習は必要でしょう。 国際税務の仕事は世界の経済事情やビジネスの変化を感じられます。したがって、国際税務の仕事はやりがいのある仕事であるといえます。

まとめ

日本企業の国際化はこれからますます、進んでいくでしょう。それに伴い、日本企業はより明確な税金対策を必要とされていくでしょう。海外企業や海外投資家も日本のマーケットに注目しており、インバウンド需要も高まるかもしれません。よって、日本の税制をより深く理解している税理士は必要不可欠です。ただし、海外の企業に対しての説明が必要であり、そのためには英語で伝えていく必要があります。海外には、海外独自の会計基準と税法があります。それらの会計基準や税法と日本の会計基準と税法の違いを理解して、説明するには結果的には英語力のある税理士が必要となります。 ぜひ、英語力のある税理士のかたは国際税務の仕事を検討されてみてください。

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