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企業法務司法書士

司法書士の企業法務ってどんな仕事?

2020年10月9日
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公開日:2017/01/16 | 最終更新日:2020/10/09

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司法書士は会社設立に関する登記業務を行う職業としてのイメージが強いかと思います。
しかし、最近では企業におけるコンプライアンス問題が注目されており、司法書士が企業法務に関わることが多くなってきています。司法書士業務の中での企業法務に対する関わり方と企業法務に関する求人について、確認してみましょう。

司法書士とは

司法書士の業務にはどのような業務があるのでしょうか。具体的には、以下のものが挙げられます。

①登記又は供託手続の代理
②(地方)法務局に提出する書類の作成
③(地方)法務局長に対する登記、供託の審査請求手続の代理
④裁判所または検察庁に提出する書類の作成、(地方)法務局に対する筆界特定手続書類の作成
⑤上記①~④に関する相談
⑥法務大臣の認定を受けた司法書士については、簡易裁判所における訴額140万円以下の訴訟、民事調停、仲裁事件、裁判外和解等の代理及びこれらに関する相談
⑦対象土地の価格が5600万円以下の筆界特定手続の代理及びこれに関する相談
⑧家庭裁判所から選任される成年後見人、不在者財産管理人、破産管財人などの業務

引用元:https://www.shiho-shoshi.or.jp/about/business.html

会社における登記業務は資格がなくても行えますが、司法書士が企業に代わって、代理で登記業務を行うことができます。また、簡易的な訴訟業務も行うことができます。

企業法務とは

企業法務とは、企業に関する法律事務のことをいい、対処法務、予防法務、戦略法務の3つに分かれます。
対処法務とは、企業経営で起こった法的なトラブルを処理するための法律業務をいいます。
予防法務は、企業経営での法的なトラブルを予防するための法律業務をいいます。
戦略法務とは、企業経営上の重要な意思決定に参画して、企業の意思決定に関する法律業務をいいます。

それぞれの法務に関する具体的な内容と司法書士の関わりかたについて、確認してみましょう。

対処法務
対処法務は、企業にトラブルが生じた時に、司法書士が対処します。この対処法務は通常は、弁護士が担当することが多いです。しかし、前述したように、司法書士は、簡易裁判所における訴額140万円以下の訴訟を行えることができるので、対処法務において、顧客の立場に立って、対処法務に携わることができます。

予防法務
予防法務は、事前に企業のトラブルを防止することを目的とした法務です。この予防法務を行うことで、企業の経営者は安心して、企業経営に専念することができます。
最近では、会社法の改正に伴い、コーポレートガバナンス(企業統治)が求められる傾向にあり、コンプライアンスの遵守の重要性が注目されてきています。その影響で、司法書士における企業法務も、対処法務から予防法務の需要が高まってきています。

日本の企業では特に中小企業において法務部が設置されていないところが多いです。よって、契約書の作成や確認作業を外注することで、企業経営において効率化につながります。またトラブルを事前に防ぐことができます。契約書を見直して、自社の権利の文言を追加し、リスクヘッジの条項を追加することで、より経営に関してもプラスの影響を与えることができます。司法書士は会社法の専門家として、最新の法律知識などを活かし、これら業務のアドバイザーとして携わることができます。

戦略法務
対処法務や予防法務以外に最近では需要が高まっているのが、経営戦略に利用するための戦略法務です。M&Aや組織再編、株式公開、株主総会対策など、さまざまなケースがありますが、司法書士としてイメージしやすい業務として、具体的には事業承継に関する問題があります。

事業承継には、成年後見、遺言、贈与の問題が絡むため、司法書士がこれらの問題に対応して、企業の経営者をバックアップするのは、まさに最適であるといえます。
事業承継は時間をかけて行う戦略的な意思決定です。よって、事業承継に関して、司法書士が法律家として行うのが戦略法務に該当するといえます。

また、このような業務においては登記が関係する事も多く、登記業務は司法書士がより得意な分野ですので、頼れるパートナーになり得るでしょう。

企業法務に関する資格

企業法務に関する資格としては、司法書士以外にも、弁護士、ビジネス実務法務検定がありあります。これらの3つの資格を確認してみましょう。
司法書士は、不動産や法人の登記の代理、法務局や裁判所などに提出する書類の作成を行える国家資格です。合格率は3%前後で難関資格となっています。

司法書士の資格取得後は司法書士事務所に勤務する人が多く、民間企業における評価は、現状低いです。ししかし、企業法務の需要の高まりで、今後は注目されてくるでしょう。企業にとって、法律家としてオールラウンドに対応できる司法書士は貴重な存在となりえます。
弁護士はいうまでもなく、法律界における最高の国家資格です。法務に関するあらゆる業務に関して、弁護士は権限が認められています。合格するまでには数年を要する難関資格です。

弁護士になるためには、司法試験に合格した後、司法研修所に入所します。そして、約1年間の司法修習を修了しなければなりません。司法試験の受験資格は、法科大学院課程(原則3年間)を修了するか、あるいは、司法試験予備試験に合格することにより得られます。
最近では、弁護士の資格取得後に法律事務所には就職せず、企業に就職する企業内弁護士が増加している傾向があります。それだけ企業法務に関する需要が高まっている証拠でもあるといえます。よって、弁護士資格は、今後は、企業への就職や転職するための資格として役立ててもいいでしょう。

そして、ビジネス実務法務検定です。ビジネス実務法務検定は、ビジネスを行う上で必要なコンプライアンスや法令遵守能力の基礎となる法律知識を身につけることを目的とした民間の検定試験です。
司法書士や弁護士は難関資格ですが、段階を踏んで法律の基礎を学ぶには、ビジネス実務法務検定は最適の資格であるといえます。
ビジネス実務法務検定は3級、2級、1級の3つのレベルに分かれています。試験は年に2回実施されます。3級の合格率は70%前後、2級の合格率は30%前後、1級の合格率は10%程度となっています。

問題形式は、3級及び2級に関してはマークシート方式、1級に関しては論文式となっています。1級の受験には、2級の合格が必要となります。
法律資格としては、ビジネス実務法務検定はメジャーな資格であり、最近では会社の人事部が採用や異動の基準としてみるようになっています。よって、ビジネス実務法務検定は企業法務を行う上で、就職や転職の際の武器になりえる資格であるといえます。

企業法務に関する求人例

企業法務に関する求人例を確認してみます。

■業務詳細
・契約審査・作成業務
・海外フランチャイズ契約に伴うローカル登記手続き等、各国リーガル業務
・社内フロー構築、組織編制業務、議事録作成
・内部統制業務、コンプライアンス業務 ※IPO 検討含む
・新規ビジネスへの対応
・法務相談対応 関係部署からの相談に対して応業務。
・訴訟 ほとんどなし。あっても顧問弁護士の調整業 務
・知財関連:特許
・商標関連
【関係法令】 民法、会社商下請景表薬 法

<必須要件>
・法務実務経験者
<歓迎系>
・法務業務において上場準備経験がある方
・ベンチャー企業での法務経験がある方
・英語力(TOEIC700点以上)
・会社法、薬事法、景表法に強い方歓迎
・弁護士、司法書士歓迎

業務内容は法律に関する業務だけでなく、多岐にわたっています。資格として、司法書士が要件として、挙がっています。法務の経験だけでなく、海外の会社との取引もあり、英語力も要求されています。法律の世界にも国際化の影響があるといえます。

まとめ

企業での不祥事等に関するニュースが最近、増えてきています。大企業になればなるほど、不祥事が発覚した場合、世間の目は厳しくなり、企業経営に与える影響は大きいものがあります。
よって、企業は不祥事を起こさないような対策を練り、企業法務をしっかりと行う必要があります。このような状況で、司法書士が企業法務に関わるのは有意義なことであり、今後は企業法務に強い司法書士の需要が増えてくるでしょう。
司法書士事務所において、企業法務をサービスとして提供する所は都内を中心に増えております。不動産登記のみならず、商業登記や企業法務を経験したい方も増えているようです。募集要件として、商業登記や企業法務経験を問うものは少ないですが、会社法の知識(司法書士試験の合格年度が直近かどうか等)を求めるものは多い傾向です。

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