SACTサムライマガジン
司法書士営業

司法書士は営業の能力によって大きな差が出てくる

2020年5月20日
salesmen

公開日:2016/11/22 | 最終更新日:2020/05/20

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司法書士と営業というのは縁遠い関係のように見えますが、司法書士と営業は非常に密接な関係があります。一昔前までは飛び込みでお客様が来たり、司法書士会の活動に貢献すればお客様を紹介してもらえる事も多くあったようですが、そのようなケースは減って来ているようです。これからは司法書士として営業に力を入れない、理解を示しておかないと顧客を獲得することが難しくなるでしょう。

今現在司法書士の事務所というのは数多く存在します。その中から自分の事務所を選んでもらうには、事務所の代表を筆頭に従業員も含めた営業活動にかかってきている面は大きいでしょう。

司法書士として知ってもらうことの注意点

司法書士で営業はとても大切であると紹介をしましたが、これは同時に諸刃の刃であることをしっかり知っておくことが必要です。ただ単に知名度を上げただけでは逆に仕事が減ってしまう可能性もあるので注意が必要です。
これはどのようなことかというと、知名度を上げたは良いが、肝心な仕事を事務員に任せたり、対応が雑などの「質」に関する面で劣悪な環境、サービスになってしまうと、知名度というのはむしろ自分の足を引っ張ってしまう足かせにしかなりません。

司法書士として誠意ある対応をすると同時に、しっかりと責任ある仕事をしていって、初めて知名度は大きな武器になります。
知名度だけを気にして、宣伝に力を入れている司法書士事務所は増えています。一般の人から見ると有名に見えるかもしれませんが、業界内、あるいは利用をした人の中では悪評として知名度を上げているだけ・・・という事務所も少なくありません。司法書士として得意とする分野やスピード感を含めた質が高く、かつ誠意ある対応が可能なサービス、または世の中に必要とされる新たなサービスの認知をしてもらう為などに宣伝をする事が大切と言えるでしょう。

営業は人脈作りの第一歩

司法書士の場合、実は知名度よりも、顧客とのつながりが強いほうが仕事は増えていく可能性が大きいとされています。登記の業務で考えた場合、不動産登記の依頼は個人というより不動産会社や金融機関から来る事がほとんどです。商業登記においても、会計事務所などから依頼が来る事が多く、そのような顧客からは継続して業務の依頼を受けられる可能性があるからです。

そのため、多くの新顔の顧客よりも、顔なじみの顧客を作ったほうが良いということでしょう。新しい顔のお客というのは、当然大切ですが、場合によっては様子を見に来ているだけということもあります。営業力がしっかりとしていれば、顧客にしていける可能性は大きいのですが、人によってはどんなによくても、一度検討するために、依頼をしないということもあります。

新しいお客をないがしろにすることはもってのほかですが、今ある顧客との関係性をしっかりと大切にしていくことも非常に重要です。
先ほど、上げた知名度を上げるためだけに力を注いでいる事務所の場合、顔なじみの顧客には丁寧な対応をして、新しいお客(顧客になりそうになり雰囲気を持っている人を含め)の場合、司法書士ではなく、事務員などに対応をさせたりする傾向がみられます。
この場合新しいお客は不信感を持っていって当然であり、たとえ馴染みの顧客を大切にしていると言っても、司法書士事務所としては望ましいやり方ではありません。

・司法書士の営業は「知ってもらってどれだけ関係を作れるか」がとても大切

司法書士の営業の場合、営業をして実績を出せばそれで良いというものではありません。知ってもらうことは当然、依頼をしてもらった後のアフターフォロー等も含めて営業になります。つまりどのような人に対しても真摯に取り組んでいくことこそが一番の営業になるのです。
これは言い方を変えると、事務所に足を運んでくれた人、相談をしてくれた人、一人一人を大切にし、満足をしてもらえるように努めるということです。
これを心掛けておくと、自然と依頼者自体が良い宣伝広告になってくれる場合もあり、知名度を無理に上げようとしなくても、効率よく営業を行なっていける可能性も出てきます。

飛び込み営業よりも、相談会などが営業の場になりやすい

司法書士の営業は不動産会社や金融機関、会計事務所などに飛び込みをする場合もあるようですが、基本的にはあまりそのような飛び込みをする事はありません。司法書士の営業の場になりやすいのは、無料相談など、基本どのような人でも足を運べる相談会場や相談の場です。

このような場は相談をしたいと思っている人にとっては敷居の低い場であると同時に、司法書士にとっては、知ってもらえる大きな機会になります。

営業と言うと、足を動かし、多くの場所に挨拶にいくことをイメージするかもしれませんが、司法書士の場合は、場をしっかりと設けることに力を注いでいくケースも多いです。(もちろん事務所によっては挨拶に行くことが多くなる可能性もあります)

すぐに結果が見えることは当然ない

ある程度人脈が揃っているからといって、営業をないがしろにしてしまうのは非常に危険です。というのも、知人や先輩の司法書士等から顧客を紹介してもらったとしても、その顧客が長期的に自分の顧客になってくれるかどうかはわからないのです。
顧客であっても、当然司法書士を選んでいく権利はあります。先輩や知人からの紹介ということで、ある程度甘く見てくれる可能性はありますが、あまりにも自分が、司法書士として不甲斐ない場合、依頼をしてこなくなるということは当然あります。

また逆に紹介された顧客を上手く繋ぎとめていくことができたとしても、それに甘えて自分でお客を開拓しないような状態になってしまうと、紹介されなくなってしまった場合に、一気に事務所としての利益が減ってしまうことになります。
このような状況になってしまうと立て直すには非常に大きな時間を必要とします。

営業の結果がすぐに目に見える形になることはまずないとされています。先輩や知人から紹介があった場合には、紹介された顧客に対してしっかりと対応しつつ、自分で営業に出て、お客を見つけていくという姿勢は必須となります。

司法書士は営業が得意でない人が多いが・・・

司法書士の中には営業を得意としていない人もいます。そのため営業のスキルがあるというのは司法書士として大きな武器になる可能性が高いです。
ただ、他の業種の営業のように、「数撃てばあたる」という方法ではなかなか成功しづらく、むしろ一人一人に対してしっかりと向き合っていく姿勢が必要になります。
それゆえに、一般的な営業が苦手な人でも、司法書士としての営業では能力を発揮していくということもあります。

司法書士としてどのような営業をするのかは事務所によって大きく変わっていきます。
そのため、その事務所に方針に則った営業をしていくことが基本ですが、あまりにも知名度に固執して、対応が雑になっている事務所である場合、違う事務所への転職を検討していく、あるいは就職を検討していくことも必要になってくるでしょう。

営業は決して簡単なことではない

営業は決して簡単な仕事ではなく、高い目的意識、そして自分をアピールする力が必要になります。これは司法書士でも変わりません。なんとなくやっている営業ほど無駄なものはなく、そこに目的がなければ、お客としても相談をした際、話をした際の手ごたえというのは何も感じないでしょう。「なんとなく」というのは必ず、相談をしている人に伝わっていきます。

近年司法書士でも営業が強く言われるようになってきていますが、それはそれだけ司法書士事務所で差別化を図っていかなければ生き残れないということも意味しています。
営業で苦労して、接した分、長期的に付き合える顧客になる可能性等も考えると、営業は苦労をするものと考えていったほうが、成功はしやすいでしょう。

逆に簡単なものとして考え、行動をしていても、司法書士としての自覚を持つことや、司法書士として成果を実感することはなかなか難しいと言えます

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