SACTサムライマガジン
司法書士開業

司法書士事務所開業の営業手法や業務について

2017年6月1日
salesmen

公開日:2017/06/01 | 最終更新日:2017/06/01

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司法書士として、事務所を開業して独立する際には、自分で顧客を開拓するために営業活動を行い、業務を行う必要があります。独立開業した場合の営業の手法、顧客、業務について、確認してみましょう。

司法書士の営業と顧客先

司法書士事務所を開業するにあたっては、顧客の開拓を自ら行う必要があります。
営業の手法としては、銀行や不動産会社からの紹介などがあります。しかし、紹介には限界があります。ブログやHPを自ら開設して、自分のキャリアのプロフィール、業務に関するコンテンツを作成して、アピールしていくことも大事でしょう。

顧客先としては、個人や法人など多岐にわたりますが、自分の得意分野を生かせれば、顧客の開拓がスムーズにいくでしょう。商業登記が得意であれば法人企業、相続が得意であれば、個人を顧客にしていくのが最適でしょう。
自分の得意分野を明確にして、アピールしていくことが司法書士として、自分の顧客を増やす上でポイントになります。

司法書士の業務

司法書士の業務は法務省のサイトでは、以下のように定められています。

(1) 登記又は供託に関する手続について代理すること。(登記に関する手続とは,不動産の権利に関する登記に関する登記申請手続のほか,会社・法人に関する登記申請手続及び抵当証券法に基づく抵当証券交付申請手続などをいう。)

(2) 裁判所,検察庁又は(地方)法務局に提出する書類を作成すること。(裁判所に提出する書類とは訴状や準備書面を指し,検察庁に提出する書類とは告訴状等を指し,法務局・地方法務局に提出する書類とは,登記申請書のほか,登記原因証書となる売買契約書等をいう。)

(3) (地方)法務局長に対する登記又は供託に関する審査請求の手続について代理すること。(審査請求とは,不動産の権利に関する登記についての登記官の処分が不当であるとする者が(地方)法務局長に対して行う不服申立てをいう。)

(4) 簡裁訴訟代理等関係業務を行うこと。(簡裁訴訟代理等関係業務とは,簡易裁判所における訴訟手続,支払督促手続,民事保全手続,民事調停手続等であって,簡易裁判所の事物管轄に属する事件について代理することをいう。)

※(1)~(4)の事務に関して,相談に応じること等も,業務に含まれる。(4)の業務については,簡裁訴訟代理等関係業務を行うのに必要な能力を有すると法務大臣が認定した司法書士に限り,行うことができる。

司法書士の業務のメインは、会社や不動産に関する登記申請書類の作成であり、簡裁訴訟代理等関係業務も行うことができます。登記業務の中で、特に最近では、相続に関する案件が増えており、相続登記の業務を行うことができる司法書士の役割は大きいといえます。
相続登記を行う趣旨、メリット、デメリットについて、法務省のサイトでは以下のようにまとめられています。

近時,相続した不動産について相続登記がされていないケースが数多く存在していることが,東日本大震災からの復興に関連して報道されるなど,相続登記が社会的な関心を集めていることを御存知でしょうか?

相続登記が放置されているため,所有者の把握が困難となり,まちづくりのための公共事業が進まないなどのいわゆる所有者不明土地問題が顕在化しており,また,相続登記の未了は,適切な管理がされていない空き家が増加している大きな要因の一つであるとの指摘もされています。 

すぐに相続登記をした場合のメリット
不動産についての権利関係が明確になり,相続した不動産を売却しようとしたときに,すぐに売却の手続をすることができますし,担保に入れて住宅ローンを組むことができます。

相続登記をしないで放っておくデメリット
当事者に所在不明の方などがいる場合,すぐに登記を含めた相続の手続をすることができず,相続分を確定することが困難となります。さらに,相続が2回以上重なると,誰が相続人となるのか,その調査だけで相当の時間が掛かり,相続登記の手続費用や手数料も高額となってしまいます。相続の手続に時間が掛かると,相続した不動産を売りたいと思ったときに,すぐに売ることができなくなるなど,思わぬ不利益を受けることがあります。

引用元:http://www.moj.go.jp/MINJI/minji115.html

所有者が不明な不動産は管理が大変です。相続の際に権利関係を明確にしておくことで、売却の手続きもスムーズにいき、遺産分割もしやすくなります。よって、相続に伴う登記の手続きを行うことは重要であり、司法書士の業務としては、今後も増えてくるでしょう。

開業司法書士の年収

司法書士の求人例

最近、案件が増加している相続登記や不動産登記関連の業務を中心に行っており、司法書士登録や年会費などの補助を行っている司法書士事務所の求人例を確認してみます。

(司法書士法人1)

募集職種  司法書士有資格者

職務内容  ◆司法書士業務全般
登記業務(不動産登記、商業登記)がほとんどで、債務整理業務などはほぼありません。 特に遺言・相続分野の案件が多く、法人としても力を入れております。

要件・スキル ◆人とコミュニケーションを取ることが好きな方
◆周りのスタッフを思いやり協調性がある方
◆自分の仕事に責任がもてる方
◆相続分野に興味のある方

初任給   月収25万円~32万円
※経験等により詳細を決定します
※必要に応じて試用期間を設けます

その他   ◆司法書士会費は法人負担、登録費用も法人負担
◆従業員46名(半数以上が有資格者) ※2016年7月現在
◆社会保険完備 就業規則あり
◆産休制度もあり既に4名が利用して子育てに励んでいます

(司法書士法人2)

不動産登記、商業・法人登記、債権譲渡登記・動産譲渡登記等の
登記業務をメインに取り扱っております。
登記業務に特化した当法人の事務所理念に共感し、
高い志を持って業務に取り組んで下さる方のご応募を心よりお待ちしております。

募集背景

取引先の増加及び従たる事務所設置に伴う増員(2名を予定)です。

仕事内容

司法書士として幅広い業務に携わって頂きます。

【具体的には…】
専用ソフトを使用しての申請書の作成、金消契約や不動産取引の立会、相続の相談・打ち合わせ、会社・法人の登記手続きに関わる打ち合わせ等、主に登記分野における幅広い業務に携わっていただきます。
当法人は主に登記業務に特化しておりますが、取引先は金融機関(都銀、地銀、ノンバンク)、デベロッパー、不動産仲介業者、弁護士・税理士、一般事業会社等多岐にわたります。そのため、扱う登記の内容も幅広く、また能力や適性に応じて取引先を担当していただきますので、特定の分野に偏ることなく登記のプロフェッショナルとして成長することができます。

応募条件
未経験者歓迎
学歴不問
司法書士の資格をお持ちの方(経験不問)
求める人物像
司法書士として社会貢献したいという高い志を持った方

いずれの司法書士法人も、不動産登記や相続登記中心の業務を行っており、登記のプロを目指す方針をとっています。登録手数料の負担も考えており、独立前に実務経験を積むには最適の環境であるといえます。

まとめ

司法書士の業務は多岐にわたります。しかし、専門性が高いゆえに自分の得意分野を見極めて、独立する前からスキルのアップを図るべきでしょう。独立してからは、紹介をしてもらえるように、銀行や不動産会社にコネを持つことが大事です。その上で、自分でblogやHPを開設して、宣伝活動を行うことが大事であり、登記業務に対する研究も日々、磨いていくべきでしょう。

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